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年明け最初の手術は、体重 1.3kg 生後4ヵ月のまだまだ幼いトイプードルさんが骨折で来院されました。
レントゲンを撮影すると、上腕骨遠位外顆骨折が認められました。
あまり馴染みのない場所かもしれませんが、ソファやオーナー様の膝から飛び降りただけでも骨折するトイ犬種では、よく遭遇する骨折の一つです。
橈尺骨骨折と並んで前肢の骨折部位としては非常に有名です。
今回の症例は非常に若くて体格が小さいということもあり、急遽、麻酔科の先生をお呼びして手術対応をさせて頂きました。
急な依頼にも関わらず、来院して下さった先生に心から感謝です。
この部位の骨折はアプローチが難しい事、骨が非常に小さい事、非常に若い症例なので骨が柔らかい事が特徴として挙げられます。
よく遭遇する骨折ですが、難易度が高いなぁと思いながら、いつも手術に向かっています。
難易度が高いなぁ、というのはピンやスクリューを1回でも入れ損なったら、骨も小さくて柔らかいので、もう一度別の場所や別の方向に向けて・・・、なんて事ができなかったりします。
とにかくドキドキする一発勝負の手術です。
麻酔医の先生のおかげで麻酔も安定し、手術は非常にスムーズに終了しました。
手術時間は40分程度 麻酔時間は80分程度で終了しました。覚醒も順調だったので当日の夕方には退院できました。
経過に大きな問題がなければ、術後6週目頃にインプラントを抜去する予定です。
今は抜糸も終わって、3週間が経過していますが、非常に順調に機能も回復しています。
麻酔師の先生と手術を決断して下さったオーナー様に感謝いたします。